「どうせ私なんて…」
恋愛も、仕事も、人間関係も。
頑張ってもうまくいかなかった経験が続くと、 いつの間にか、この言葉が心の口癖になっていませんか?
「どうせアプローチしたって、うまくいくわけない」 「どうせ企画を出したって、通りっこない」 「どうせ私が本音を言ったって、誰もわかってくれない」
そんな風に、挑戦する前から諦めてしまう。
心が動かなくなり、 「何をやっても無駄だ」と感じてしまう。
それは、あなたが弱いからでも、 ダメな人間だからでも、決してありません。
もしかしたら、あなたの心は 『学習性無力感』という状態に陥っているだけなのかもしれません。
今日は、その心の檻からそっと抜け出して、 もう一度、あなたらしい未来を描き始めるためのヒントをお届けしますね。
そもそも『学習性無力感』ってなに?
なんだか難しそうな言葉ですよね。
でも、大丈夫。 すごくシンプルに言うと、
『何をしても状況が変わらない』という経験を繰り返した結果、 『努力することを諦めてしまう』心の状態のことです。
例えば、
最初は「好き!」という気持ちで、 一生懸命アプローチしていたのに、 何度も、何度も、うまくいかなかった。
すると、心は 『アプローチする(努力)= 傷つくだけ(無駄)』 という公式を学習してしまいます。
だから、新しい恋のチャンスが目の前にあっても、 「どうせ私なんて、愛されるわけない」と、 自分から心を閉ざしてしまうんです。
仕事でも同じです。
たくさん考えて提案した企画が、 いつも却下され続けたらどうでしょう。
だんだんと、 「私の意見には価値がないんだ」 「言われたことだけやっていればいいや」 と、情熱や意欲が消えていってしまいますよね。
これが、『学習性無力感』の正体。
過去の経験から、心が 「頑張っても意味がない」と学んでしまった状態なんです。
決して、あなたのせいじゃない。 むしろ、それだけたくさん頑張って、 たくさん傷ついてきた『証』とも言えるんですよ。
「どうせ無理」の檻から抜け出す3つのステップ
じゃあ、どうすればこの無力感から抜け出せるの?
大丈夫、焦らなくていいんですよ。 今日からできる、本当に小さなことから始めてみましょう。
ステップ1:『自分で変えられること』にだけ目を向ける
学習性無力感に陥っているとき、 私たちは無意識に『自分でコントロールできないこと』ばかりを見てしまいがちです。
「彼の気持ち」 「上司の評価」 「未来の保証」
これらは、残念ながら今のあなたにはコントロールできません。 だから、考えれば考えるほど、無力感は増していきます。
だからこそ、意識して、 『今の私に、コントロールできること』 にだけ、目を向けてみましょう。
それは、本当に些細なことでいいんです。
・いきなり「彼氏を作る」ではなく、 『週末に行くカフェを自分で決める』
・いきなり「大きな契約を取る」ではなく、 『今日のデスクの上を綺麗に片付ける』
・いきなり「みんなに好かれる」ではなく、 『今日の夜、飲むハーブティーの種類を選ぶ』
大切なのは、 『自分で決めて、自分で実行できた』 という小さな感覚を取り戻すこと。
この小さな『自己コントロール感』が、 無力感のループを断ち切る最初の鍵になります。
ステップ2:小さな『できた!』を記録する
ステップ1で見つけた『自分でできること』を、 実際にやってみたら、どんなに小さなことでもいいので、 スマホのメモや手帳に書き出してみてください。
『今日のできたことリスト』
・朝、いつもより5分早く起きられた ・苦手な先輩に挨拶できた ・プランターのお花に水をあげた ・気になっていた本を1ページ読んだ
バカバカしいって思うかもしれません。 でも、これがものすごく大切なんです。
無力感に支配されている心は、 「できていないこと」ばかりを探す天才になっています。
だから、意識的に 『できたこと』に光を当てて、 目に見える形にしてあげる。
この『できたこと』の記録が、 あなたの自信の貯金箱になります。
「私、意外と色々できてるじゃん」
そう思えたら、しめたもの。 心のエネルギーが少しずつ、でも確実にチャージされていきますよ。
ステップ3:ほんの少しだけ『環境』を変えてみる
いきなり転職や引っ越しをする必要はありません。 日常に、ほんの少しだけ『新しい風』を吹き込むイメージです。
・いつもと違う道で通勤(通学)してみる ・入ったことのないコンビニに寄ってみる ・普段は話さない同僚をランチに誘ってみる ・新しいジャンルの音楽を聴いてみる ・週末に、一駅先まで散歩してみる
なぜ環境を変えるのが有効かというと、 学習性無力感は、同じ環境、同じ刺激の中で ぐるぐると同じ思考を繰り返すことで強化されてしまうから。
ほんの少しでも環境を変えると、 脳に新しい刺激が与えられます。
「あれ、こっちの道の方がお花が綺麗だな」 「このコンビニ、面白いスイーツが売ってる」
そんな小さな発見が、 凝り固まった「どうせ無理」という思考に隙間を作ってくれるんです。
その隙間から、 「もしかしたら、他のことも変えられるかも?」 という新しい可能性の光が差し込んできます。
あなたのペースで、あなただけの未来を
「どうせ私なんて」
その言葉の裏には、
本当は「もっとよくなりたい」と願う、
健気なあなたの心が隠れています。
たくさん頑張って、たくさん悩んで、
動けなくなってしまっただけ。
だから、自分を責めないで。
今日お話しした3つのステップは、
いわば、心のストレッチのようなものです。
いきなり全力疾走しなくても大丈夫。
まずは、指先を少し動かすように、
『自分で選べる小さなこと』から始めてみてください。
あなたがあなた自身のペースで、
小さな『できた!』を大切に育んでいけば、
「どうせ無理」の檻の扉は、必ず開きます。
その先に広がるのは、
誰でもない、あなた自身が作る、
あなただけの未来です。
応援していますね。