「あの先輩のアドバイス、内容は正しいのかもしれないけど、正直あんまり心に響かなかったな…」
「すごく良いこと言ってるはずなのに、なぜか素直に聞けない…」
そんな経験、ありませんか？
同じ言葉でも、誰に言われるかによって、その言葉の重みや説得力が全く変わってしまうことって、日常でも仕事の場面でもよくありますよね。
例えば…
- あまり活躍しているように見えない先輩からの仕事論
- 身なりに無頓着な人からのファッションアドバイス
- 健康的な生活とは縁遠そうな人からのダイエットのススメ
どんなに正論で、タメになる内容だったとしても、なかなか「うん、やってみよう！」という気持ちにはなりにくいものです。
これって、単に「好き嫌い」の問題なのでしょうか？
実はここにも、以前お話しした「ハロー効果」と似たような、私たちの心のメカニズムが関係しているんです。
言葉の「背景」が印象を左右する
以前のブログで、第一印象や見た目がその人の評価全体に影響を与える「ハロー効果」についてお話ししましたね。
（まだ読んでいない方は、ぜひそちらもチェックしてみてくださいね♪）
「笑顔が素敵な人は、きっと性格も良いはず！」
「身なりが整っている人は、仕事もできそう！」
こんな風に、一つの良い特徴が、まるで後光（ハロー）のように、その人全体の印象を良く見せてくれるんでした。
今回お話ししたいのは、このハロー効果が、見た目だけでなく、その人の『実績』や『在り方』、つまり『言葉の背景』にも大きく影響するということです。
冒頭の例で考えてみましょう。
活躍していない先輩からのアドバイスが響かないのは、その先輩のこれまでの仕事ぶりや成果といった『背景』が、言葉の説得力を弱めてしまっているのかもしれません。
どんなに素晴らしい内容でも、「うーん、でもあの先輩が言うと…」と、心のどこかでフィルターがかかってしまうのです。
これは、その人の言葉と、その人のこれまでの行動や結果との間に、ちぐはぐさを感じてしまうからなんですね。
ファッションやダイエットのアドバイスも同じです。
その人がその分野で説得力のある『背景』（例えば、おしゃれでいつも素敵な人、健康的でスタイルが良い人）を持っていなければ、どんなに素晴らしい知識を語っても、なかなか「この人の言うことなら信頼できる！」とはなりにくいのです。
「誰に言われるか」が大切な３つの理由
では、なぜ私たちはこんなにも「誰に言われるか」を重視するのでしょうか？
それには、大きく３つの理由がありそうです。
- 信頼できる？（信頼性）
私たちは無意識のうちに、「この人の言葉は信じる価値があるだろうか？」と判断しています。その判断材料となるのが、その人のこれまでの行動、実績、専門性などです。 - 本当にそうなの？（説得力）
その人自身が経験し、成果を出してきたことであれば、言葉に重みと説得力が生まれます。「この人が言うなら、きっとそうなんだろう」と感じやすくなるのです。 - あの人みたいに！（憧れ・目標）
「あんな風になりたいな」と思える人からの言葉は、素直に心に入ってきやすいもの。「あの人が言うなら、私も頑張ってみようかな」と、行動のきっかけにもなります。
つまり、言葉そのものの内容と同じくらい、その言葉を発する人の『背景』にあるストーリーが、私たちの心に影響を与えているんですね。
自分磨きが、あなたの言葉に「力」を与える
「じゃあ、人に影響を与えられるような人になるには、どうしたらいいの？」
そう思ったあなた。
その答えこそが、今回のテーマである『自分磨き』なんです。
ここで言う自分磨きとは、単に外見をきれいにすることだけではありません。
- 仕事で成果を出すために努力すること
- 自分の専門分野の知識やスキルを高めること
- 困難なことにも前向きに取り組み、乗り越えていくこと
- 人として誠実であること、思いやりを持つこと
こういった日々の積み重ねが、あなたの『実績』となり、『信頼』となり、そして『自信』へと繋がっていきます。
そして、それらがあなたの言葉に、自然と『説得力』や『重み』という見えないハロー効果を与えてくれるのです。
考えてみてください。
あなたが一生懸命仕事に取り組んで成果を上げたとします。その後輩にアドバイスをするとき、以前よりもずっと、あなたの言葉は後輩の心に届きやすくなっているはずです。
それは、あなたの言葉の『背景』に、努力と実績という裏付けが加わったからに他なりません。
今日からできる「説得力」を高める自分磨き
「自分磨きって言われても、何から始めたらいいかわからない…」
そんなあなたへ、今日から少しずつ始められる自分磨きのヒントをいくつかご紹介しますね。
- 小さな目標を立ててクリアする経験を積む
「今日はこの仕事を時間内に終わらせる」「今週中にこの資料を読み込む」など、どんなに小さなことでもOK。達成感を積み重ねることが自信に繋がります。 - 興味のある分野の学びを深める
仕事に関することでも、全く関係ない趣味のことでも構いません。「これなら少し語れるかも」というものがあると、あなたの魅力が増します。 - 自分の意見を持つ練習をする
「自分はどう思うか」「なぜそう思うのか」を考える癖をつけましょう。そして、それを誰かに伝える練習をしてみると、表現力も磨かれます。 - 人の良いところを見つけて褒める
周りの人を認めることは、巡り巡ってあなた自身の魅力にも繋がります。ポジティブな言葉は、人間関係を豊かにし、あなた自身の心も満たしてくれます。 - どんな経験も「学び」と捉える
成功も失敗も、全てがあなたの成長の糧。失敗から何を学べるかを考えることで、経験値が上がり、人間としての深みが増します。
大切なのは、誰かと比べるのではなく、昨日の自分より少しでも成長しようとするその気持ちです。
最後に
「何を言われたか」はもちろん大切。でも、それ以上に「誰に言われたか」が人の心を動かすのは、その人の生き方や努力が、言葉に魂を宿すからなのかもしれません。
自分磨きは、一朝一夕で結果が出るものではないかもしれません。
でも、あなたが日々、真摯に自分と向き合い、努力を続ける姿は、必ず誰かが見ていてくれます。
そして、その積み重ねが、いつかあなたの言葉に、誰かの心を動かすほどの「力」を与えてくれるはずです。
焦らず、あなた自身のペースで、楽しみながら自分を磨いていきましょうね。
応援しています！
