仕事をしていると、誰しも一度はこんな風に思ったことがあるのではないでしょうか?
『このプロジェクト、どう考えても成功しない気がする…』
『もう、時間も労力も使いすぎたから、今さら引き下がれない…』
頑張れば頑張るほど、
そう思う気持ち、すごくよく分かります。
だけど、ちょっと待って!
その『もう引き下がれない』という気持ちの裏には、
もしかしたら『コンコルド効果』という心の罠が隠れているかもしれません。
賢い撤退も戦略のうち!『コンコルド効果』に陥らず、最適な判断を下すには
『コンコルド効果』、聞き慣れない言葉かもしれませんね。
これは、心理学の世界で言われている現象の一つ。
これまでに費やした時間やお金、労力がもったいなくて、
たとえ今後、損すると分かっていても、
やめられなくなってしまう心理のことなんです。
例えば、
あなたが数ヶ月もかけて準備してきた企画があるとします。
途中で『あれ?これ、もしかして市場のニーズに合ってないかも?』
『このままだと、大きな損失が出そうだな…』
と気づいたとします。
でも、
『ここまで頑張ったんだから、今さらやめるなんて無理!』
『ここまで時間を使ったんだから、絶対成功させなきゃ!』
そう思って、
さらに時間やお金を投入し続けてしまう…。
これがまさに『コンコルド効果』の罠なんです。
もったいない気持ち、すごくよく分かります。
ここまで頑張ってきた自分を否定するようで、苦しいですよね。
でも、そこで一度立ち止まって考えてみてください。
これ以上続けて、本当に良い結果が得られるのでしょうか?
『損切り』も大切な選択肢
ビジネスの世界では、『損切り』という言葉があります。
これは、損失が拡大する前に、
思い切って今の状態から撤退すること。
つまり、
『もう、これ以上続けるのはやめよう!』と判断することです。
でも、これは決して『諦め』とは違います。
むしろ、賢い選択であり、未来のための『投資』なんです。
なぜなら、
無駄な努力を続けることで失う時間や労力を、
もっと別の、
可能性のあることに使えるようになるからです。
感情ではなく、事実を見てみよう
『コンコルド効果』に陥りやすい時って、
感情が大きく判断を左右していることが多いんです。
『これまで費やしたものが無駄になるのは嫌だ!』
『周りにどう思われるだろう…』
そんな風に、
ついつい感情に流されてしまいがち。
だからこそ、
意識して客観的な視点を持つことが大切です。
例えば、こんな風に考えてみてください。
もし、あなたがこのプロジェクトに、
まだ何も時間やお金を投資していなかったとしたら?
今のこの状況を見て、
それでもこのプロジェクトを始めようとしますか?
この質問を自分に投げかけてみてください。
もし答えが『NO』なら、
それは『損切り』を考えるタイミングかもしれません。
そして、
もし『損切り』を決めたとしても、
それはあなたの失敗ではありません。
むしろ、
失敗から学び、次へと進むための、
大きな一歩なんです。
相談できる場所を見つけよう
一人で悩んでいると、
なかなか客観的な判断は難しいものです。
そんな時は、
信頼できる上司や同僚、友人に相談してみるのも良いでしょう。
もしかしたら、
自分では気づかなかった視点を提供してくれるかもしれません。
時には、
『諦める勇気』も必要です。
それは、
未来をより良くするための、
前向きな選択なんですよ。
もし今、あなたが何かで行き詰まっているなら、
一度立ち止まって、
心に問いかけてみてください。
きっと、
あなたにとっての最適な答えが見つかるはずです。